0596-23-1705私がこの仕事に就くことになったのは、すでに開業していた学生時代の同級生に誘われて参加した勉強会がきっかけでした。そのときの私はカイロプラクティックというものが何なのかも分からない状態でしたが、一瞬にして身体の動きを変えたり、膝が痛くて正座できなかった人ができるようになるなど、講師の神業的テクニックを見て、それまで病院しか知らなかった私はこんな治療法があったのかと目から鱗が落ちる思いで、この仕事に対する憧れを強くしました。
そして平成12年にサラリーマンとして働く一方で、カイロプラクティックの専門学校に入学し、知識と技術の習得に努めました。その後、約８年間勤めた会社を辞め、まだ在学中ではありましたが平成14年に当時の自宅であった宇治浦田の借家で大家さんに無理をお願いして「小田脊椎矯正院」として独立開業しました。といっても６畳２間のうちの一部屋、しかも２階を使い、待合い室などもなく、今から考えると本当にご不便やご迷惑をおかけしていたと思います。
当然、開業したからといってすぐに軌道に乗るわけでもなく、夜勤のコンビニアルバイトもしながら勉強と研修を続け、やっと平成16年に専門学校卒業と念願の新治療院兼自宅を新築することができ、院名も「スミレカイロプラクティック伊勢」と改名し、上地町に移ってきました。
ただ一つ心残りなのは、平成15年に病気で亡くなった母のことです。ずっと借家暮らしだった小田家にとって持ち家は両親の代からの夢でした。私自身、サラリーマン時代も含め何度かチャレンジしても失敗に終わっていたので、「今度こそ建てられるよ」と言っても母は「本当に建つんかん？」といつも心配して、結局完成を見ることはできませんでした。どうしてあと１年早く建てることができなかったのか、少しの間だけでも新居で過ごさせてあげることはできなかったのかと悔やんでも悔やみ切れませんが、母に恥ずかしくないようにこれから頑張ることだけが私のできることだと思っています。
当初は「あんたがサラリーマンやから結婚したのに！！」と脱サラに猛反対した妻も何だかんだと言いながらもずっと応援し続けてくれています。開業後に生まれた娘と息子、妻の両親たちの協力もあり、今は本当にこの仕事を始めて良かったと心から思っています。
前身の小田脊椎矯正院時代から今もお身体の定期メンテナンスに来てくださっている方も含め、おかげさまで現在は多くの方々にご来院していただき、どこに行っても変わらなかった症状が良くなった等、喜びの声をいただき、私自身も皆様からどんどん元気をもらっています。
電気も薬も使わず文字通り『手当て』として体一つで施術できるカイロプラクティックという手技に今は以前よりもより強く可能性と手応えを感じています。スミレの花言葉「幸せ、希望、誠実」をモットーにこれからも皆様の健康生活に貢献できるよう研鑽を忘れず、「何でも話せて気楽に通える治療院」を常に心掛けています。
長文をお読みいただきありがとうございました。ご縁あるあなたにお会いできるのを楽しみにしています。
院長 小田 学
